カテゴリ:コネクト通信3月号



2024/03/22
《アーカイブ》 2018年3月21日に開催した、『聾CODA聴 対話の時間』(アートミーツケア学会青空委員会公募助成事業2017、2019)の記録映像(撮影:牧原依里)をご紹介いたします。異分野アーティストたちがそれぞれの《ことば》を使って、ろう者・聴者・CODAの境界に集っています。...
2024/03/04
今年度より新体制となったアートミーツケア学会。3月23日に大阪大学COデザインセンターで開催される研究会に、コネクト代表ササマユウコも登壇します。3.11以降の「音楽、サウンドスケープ、社会福祉」の道筋をたどる活動のなかで、特に今回は「ことば」に焦点を当てた気づきや問題点を活動報告とは少し趣をかえてお話したいと思います。前半は他の登壇者と共にトークセッション、後半では会場の皆さんと共に考える場も用意されています。会員・非会員いずれも参加可能。ハイブリッド開催ですので遠方の方もお気軽にご参加ください。※UDトークによる情報保障あり。 以下・詳細・・・・・・ 【お知らせ】アートミーツケア学会 研究会・2023年度総会「現場のことば 研究のことば」開催! 3月23日(土)に、アートミーツケア学会 研究会・2023年度総会「現場のことば 研究のことば」を大阪大学COデザインセンターとオンラインのハイブリット開催します! https://artmeetscare.org/2024/03/01/2023kenkyukai/ さまざまな現場の活動と探究・研究とは表裏一体をなしていますが、その一方で、どちらの文化やことばにも、ちがいや、ことなるひろがり、宛先があります。それぞれのことばがつながり、さらにあたらしいことばをうみだすために、どのような工夫や取り組みがあればよいでしょうか。 参加者どうしで対話を重ねながら、アイデアを出しあいます。
2023/03/05
【ご案内】日本音楽即興学会ジャーナルvol.8が発行されました。この学会は「即興」をテーマに、創作、音楽療法、音楽教育、サウンドスケープ、ガジェット等さまざまな分野が交錯するユニークな存在です。ジャーナルも学術的な査読論文のほか、査読なしの書評やエッセイ、音楽教育やコンサートの実践報告など「即興」をテーマにした知見を自由に発表できる雰囲気が魅力です。この「即興カフェ」では第8回に助成もいただきました。  今回は昨年夏の自らのコロナ療養中に、2020年からの個人活動の記録(エッセイ)をまとめて掲載して頂きました。「即興」という力は時代の変化にどのように響き合うか。そもそも自分はなぜ「即興」を学び、考えてきたのか。緊急事態宣言が長引き先が見通せない中で、変化を恐れるのではなく一期一会の「即興音楽」のように時間を過ごしていましたが、通り過ぎてしまうとあっという間に日常に戻り、忘れてしまう感覚だとも思いました。  だからこそ、生きることを文字にして記録する大切さにも思いを馳せました。それは「なぜ即興音楽なのか」という問いに対する、ひとつの答えでもあります。特に現在進行性の難病と向き合っている新井英夫さんを始め、活動にご参加頂いたアーティストや研究者の皆さま、学会の皆さま、ありがとうございました。 密度の濃い時間でした。 (ササマユウコ) https://jasmim.net/jasmim_journal/
2023/02/13
はじめに...
2022/03/31
3月30日はこちらの報告会に参加しました。...
 突然はじまったコロナ時代、東日本大震災から10年の節目になる空耳図書館のはるやすみ2021では、岩手県出身の宮沢賢治が生前唯一残した詩集『春と修羅』の「序」を取り上げた。この詩は難解と言われるが、読むには少しコツがあるのだと思う。なぜなら「序章」とは言え、本編「春と修羅」を書いた日からの約2年(22ヵ月)を「過去」と振り返った「あとがき」でもあるからだ。謎めいた言葉は、すでに書かれた詩のあちこちに散りばめられた”お気に入りのフレーズ”なのかもしれない。それらを直感的に再編集した”言葉の音楽”ともいえる。「わたくしといふ現象は」と自らを突き放す宮沢賢治。ここまでの22ヵ月に最愛の妹をスペイン風邪で亡くし、憧れの東京は関東大震災で焼失している。この厳しい現実の中で詩が書けなくなるほどの喪失感を体験し、やっと抜け出した先にこの言葉が生まれたのだ。それは20代後半のひとりの青年の青春の終わりだったともいえる。100年前の賢治の青い心象は、先が見えないコロナ時代を生きる今の私たちにも深く響鳴する。  「ちょっと不思議な読書会 空耳図書館のはるやすみ」はもともと2015年の春に、子どもゆめ基金助成事業・読書活動としてスタートした(講師:aotenjo/外山晴菜、橋本知久)。その後、青年団の山内健司ひとり人形芝居『舌切り雀』哲学対話型鑑賞会、芝の家・音あそび実験室主宰のコヒロコタロウとの「おんがくしつ」等、さまざまなアーティストを巻き込んで春分や冬至など暦と連動しながら、本や絵本を切り口にした「芸術への扉」をつくってきた。  2021年は緊急事態宣言発令とも重なってリアル開催は難しいと判断し、代表ササマユウコ個人申請の文化庁文化芸術活動の活動継続支援事業(音楽分野)の一環で、対象を子どもに限らず映像で発信した。撮影は2020年夏の東京アートにエールを!「空耳散歩」同様、古いiPhone一台で「記録」(”記録”は序の中のキーワードのひとつでもある)。実際に都内公園は緊急事態宣言で「撮影」は禁止、ただし少人数の野外活動をiPhoneで「記録」する程度ならOKという状態だった。「音楽作品」としてまず音の構成を考え、撮影当日はMovement担当の新井英夫が即興的に生み出した動きの断片を記録し、最終的に音/朗読に合わせて断片を再編集するかたちをとっている。その手法は映像ロジックではなく、サウンドスケープ・デザイン、もしくは賢治が詩集から言葉を拾い集めて「序」をつくった方法に似ているかもしれない。  世界観をきめる存在感のある仮面は、前述の「空耳散歩」でも走馬燈を制作した小日山拓也が、賢治の肖像写真から着想を得て木型を彫るところから制作している。また朗読には東京藝大院生の石橋鼓太郎がZOOM特有の心許ないクロマキー的輪郭の身体(現象)と共に、コロナ時代の視覚的記録として参加している。板坂記代子は衣装を越えた「布」、三宅博子には賢治の物語を読み解くヒントと音声で参加。この映像からライブ版への切り口を探っていく。  ちなみに演奏している太鼓は、賢治の詩「原体剣舞連」に登場するDah Dah Dah Dah DA sko Dah Dahのフレーズ、鹿踊り、そして岩手から太平洋を渡ったナバホ族のネイティブ・アメリカン太鼓、さらには歌舞伎のお囃子「序」を織り交ぜ円型図系譜で作曲後、ササマがひとりで6人分を演奏している。クッキー缶等も使っている。  コレクティブなアート活動はお互いの我がぶつかり難しいと言われているが、今回それぞれが自分の専門性を生かしながら、社会的キャリアや分野を越えて参加できたのは、ベースに横浜の福祉作業所カプカプ、芝の家に参加する「祭り仲間」であるという意識が大きい。今回の制作現場もどこか「祭り」のようであった。賢治も最期まで好きだったという「祭り」の力にも思いを馳せる時間となった。 さらに2021年度はこの「空耳図書館コレクティブ」をひとつの「団体」として、さらなる展開を計画している。
【空耳図書館のはるやすみ2021 映像版公開】 宮沢賢治の心象スケッチ『春と修羅 序~わたくしといふ現象は』  東日本大震災・原発事故から十年目の節目となる本日、岩手出身である宮沢賢治の心象スケッチを言葉・身体・サウンドスケープに変えた 「ちょっと不思議な読書会 空耳図書館のはるやすみ2021映像版」としてお届けします。...