町田の住宅地にあることを忘れてしまうような静かな森に囲まれた古民家のクラフト工房La Mano。ここは1992年に設立され、藍染や草木染、天然素材を使った染と織りのオリジナル製品を生み出しています。マフラーや靴下を始め、製品は色彩が非常に豊か。手仕事ならではの温かい風合いや手触りが全国でファンを増やし続けています。先日ご紹介した奈良・たんぽぽの家主催のGood Job!展でも京都・サルビアとのコラボ商品が紹介されていました。
離れのアトリエ(写真下)は、1階は機織り工房、2階は梁を生かした素敵なギャラリー空間に改装されています。ギャラリーでは尾崎文彦さんを始めとする人気作家の作品展示、カレンダーや缶バッチ等のオリジナル製品が販売されていて、作家ご本人が絵を描かれていることもあります。
実は、La Manoが全国で知られる理由は製品の魅力だけでなく、この素敵な場が小規模作業所だということにもあります。職員の皆さんを始め、サポーターや庭仕事のシニアボランティア、染や織りの教室に習いに来る人/教える人、障害のある人/ない人が、アートや手仕事を軸に集う非常にクリエイティブな場なのです。丁寧に作られる製品からは、その背景にある「人と人、人と場、人と製品」の豊かな関係性が伝わり、多くの人を惹きつけるのだと思います。工房がオープンになる展示会には、La Manoファンはもちろんのこと、この場を愛する人たちがたくさん訪れ、コンサート等も開催され賑わいます。
手仕事や芸術でつながる関係性。今後も福祉や芸術の新しいあり方としても、ラ・まの工房に注目していきたいと思います。(代表のササマユウコは神楽坂在住の頃からのお付き合いです)。
〇「冬の展示会」12月8日(月)まで。