カテゴリ:コネクト通信2014



2014/12/12
 12月12日にコネクトネットの勉強会として、第二回路上観察学会分科会が開催されました。...
2014/12/05
 町田の住宅地にあることを忘れてしまうような静かな森に囲まれた古民家のクラフト工房La...
2014/12/02
 現在取材中の桜美林大学プルヌスホール/アウトリーチ活動。相模原市・町田市内を中心とした小学校、特別支援学校等に国内外で活躍する芸術家が出向き’授業’をおこないます。さらにこの場は、平成26年度文化庁「大学を活用した文化芸術推進事業」の一環として、ホール職員やアートマネジメントを学びたい人に向けた「アウトリーチ実習」としても展開されています。  けれどもアウトリーチは、いわゆるカリキュラムに則った「授業」ではありません。ダンサー、音楽家、俳優、詩人それぞれの方法論や世界感を軸にして、個性的で魅力あふれ、時には冒険的な「時間」をつくります。大きく分けると、公演鑑賞型とワークショップ型になりますが、どちらの場合も芸術家が自己紹介代わりに演じるデモンストレーションで、子どもたちはあっという間に彼/彼女たちの世界に引き込まれます。プロの芸術家の鍛えられた身体や声、演奏や演技力といった非日常性、コトバを越えた説得力や存在感を、子どもたちは敏感に全身で感じ取っているようです。  その中で以下にご紹介したいのが、桜美林大学講師であり俳優の山内健司さん独り芝居『舌切り雀』です。脚本は山内さんが所属する青年団の平田オリザさんによるオリジナル。すでにフランスの小学校を中心にヨーロッパ各地で150回以上も上演されています。2011年からは日本語版も始まり、国内での上演もどんどん増えていくことでしょう。そう願わずにはいられないほど魅力的で、ほんの少し怖い「不条理(人形)劇」です。鑑賞後にはフランスの学校事情等も紹介され、俳優と子どもたちの質疑応答は国際理解の場ともなるプログラムです。文化庁に文化交流使としてご本人が寄稿されています。こちら⇒  いつも見慣れた教室(日常)が劇場(非日常)となる体験は忘れがたいものです。子どもたちにとっても先生にとっても、学校という場や時間や日々の関係性に風穴があいて清々しい風が送り込まれたと感じるのではないでしょうか。もちろん芸術家たちにとっても、劇場のソトの世界で演じることは自らの幅を広げ、また芸術の意味を問い直せる尊い時間だと思います。  優れた芸術家を揃えたアウトリーチ活動も今年は残すところ3回となりました。取材終了後に考察レポートを掲載したいと思います。
2014/11/28
社会の変化や価値観の多様化により、私たちのライフスタイルは大きく変わりつつあります。そのなかで、誰もが誇りをもってはたらき、豊かになる社会のあり方が注目されています。そこでヒントになるのが、障害のある人やその周辺で生まれつつある魅力的なプロダクトやユニークな取り組みです。このGoodJob!展では「Good Life,Good...
2014/11/13
 気持ちのよい青空が広がる秋の午後、町田市・第一清風園の音楽療法ボランティア「歌う!寄り添い隊」の活動現場に再びお邪魔しました。...
2014/11/03
現在開催中の「尾辻克彦×赤瀬川原平」展の関連イベント「南伸坊×林丈二放談」が開催されました。...
2014/10/09
 1993年の開講以来、20年の歴史を持つまちだ市民大学HATS「まちだの福祉」講座。音楽療法ボランティア「歌う♪寄り添い隊(旧メロディー)」は、2011年度通年講座「清風園コース」※の修了生サークルです。現在は第一期メンバーから新しい顔も加わって毎月第2/第4木曜日に活動されています。今回は音楽療法のプログラム内容ではなく、人生の後半にふとしたきっかけで「音楽」と関わることになった皆さんと音楽との「関係性」に注目して取材をさせて頂きました。  メンバーは「もともと音楽が好きだった」方や、「どちらかと言えば苦手だったけど、仲間がいたから参加した」方など、参加動機も音楽的経験値も、年齢も様々です。もちろん音楽的な好みも違う。そのメンバーを緩やかにつなぐのもまた音楽のチカラです。  活動は、まず参加する皆さんを上階の特養フロアに迎えに行くことから始まります。現場は先生のピアノ弾き語りを中心に進められ、メンバーは参加者の車いすに寄り添いながら、目線を合わせ、時に背中に手を添え、一緒に歌い、楽器を支え、笑顔を向け、ゆっくりと優しく声をかける。その合間に連携して先生をアシストし、リーダーの冨田さん(写真後列 左端)は常に全体を見ながら、絶妙なタイミングで手拍子や合いの手を入れ「雰囲気」をつくる。メンバー全員でひとつの「音楽的な時間」を作り出していきます。先生の「音楽(時間)」を止めない配慮、何より認知症等を抱える方たちが安心して参加できる「雰囲気」づくりは、このボランティア活動の重要な役割と言えるでしょう。  活動後のメンバーへのインタビューでは、「そもそも音楽とは何だろう」という、研究者にとっても根源的なテーマにまで至りました。ただ寄り添って一緒に歌う活動の繰り返しには、どんな「意味」があるのだろうか。歌にまつわる「記憶」の多様性の発見。表面上の反応がなくても確かに相手と「つながった」と感じる瞬間。言葉にできない、「音楽」が持っている不思議な共感覚。それはいったい何だろうか。皆さんが活動の中で感じている様々な’問い’には、正解のない音楽(芸術)の永遠のテーマが見え隠れしていました。  音楽の専門教育を受けた人の中には、若くして音楽を「捨てて」しまう人もいます。「音楽する自分」を社会に活かす方法は多々あるはずですが、その発想が専門教育から抜け落ちてしまうことも珍しくありません。芸術のために、自分自身のために、高みをめざし、挫折する。秀でた才能以外は価値がないと思い込み/込まされ、早々に道が閉ざされる。ひとりの’天才’を求める20世紀型の専門教育です。しかし芸術はスポーツではなく、演奏家はアスリートではありません。一生を通して向き合っていくものです。特に高齢化社会を迎えた今は、演奏家や芸術家の在り方も大きな転換期を迎えていると感じます。  そして都市郊外の住宅地の高齢者施設の中では、まさに芸術の真髄に触れながら、自然体で音楽と向き合う普通の人たちがいる。もしこの「寄り添い隊」が若い専門家集団だったら、この柔らかな空気感や音楽時間は生み出せないかもしれない。音楽や参加者との緩やかな相互の関係性は、厳しい練習の成果ではなく、日々の暮らしと共に年を重ねながら、いつしか自然と築かれていくものかもしれません。音楽(芸術)はまさに「生きるための知恵」だと思うのでした。(その2へ) ※現在「清風園コース」は開講していません。 〈補足〉  ちょうどクリストファー・スモール『ミュージッキング~音楽は〈行為〉である』(水声社)の翻訳が出版されたのが、この「寄り添い隊」が誕生する少し前の、2011年7月のことでした。「音楽」を「音楽する」という「行為」として捉え直し、「社会の理想的なつながりを学ぶための活動」と位置づけた興味深い内容です。スモールが提唱する「誰もが音楽的な社会」。それは、弱い人や多様性を自然に受け入れた個人が成熟できる社会のことなのです。   (ササマユウコ) 〇取材協力ありがとうございました:  社会福祉法人賛育会 第一清風園様 (株)リリムジカ ミュージックファシリテーター 塚本泉先生(写真 前列左端)
2014/10/01
CONNECT/コネクト代表ササマユウコは、震災後の世の中を捉え直そうと、2011年9月から2013年3月まで弘前大学大学院今田匡彦研究室に社会人研究生として籍を置かせて頂きました。ここでは、M.シェーファーのサウンドスケープ思想を軸に「内と外をつなぐ、調和のとれた世界とは何か」を考え、「サウンド・エデュケーション(音のワークショップ)」が目指す新しい音楽教育の在り方を研究しました(現在もしています)。今田教授はシェーファーと共に、日本の文化を背景にした子ども向け音楽教育テキスト「音さがしの本~リトル・サウンド・エデュケーション」(春秋社)を出版されています。西洋クラシックが主流の音楽教育の在り方そのもの、世界を俯瞰して捉え直す上でも画期的なテキストです。  その研究室が中心となった「平成26年度弘前大学国際シンポジウム」が10月18日19日の両日、弘前大学創立50周年記念会館みちのくホールにて開催されます。今年度のテーマは「Proposing a New Music Education View through Non-European Sound Best Practice」。ニュージーランド、香港、カナダ、フィンランドから4名の研究者を招聘し、院生たちも英語で発表します。音楽教育をテーマにしたシンポジウムではありますが、タイトルにもあるように「Non-Europeanの音響文化」が中心となり、日本の音楽教育、また世界を広く「音」から捉え直すシンポジウムです。ご興味のある方は是非ご参加ください。無料です。 公式サイト http://huis2014.com/ 〇当日のレポートはこちら→
2014/09/09
春に訪れた「たんぽぽの家(たんぽぽの会)」を母体に、今年で39回目を迎えた「わたぼうし音楽祭」にお邪魔しました(9月7日/奈良文化会館国際ホールにて)。理念の押しつけではなく「共感」とともに、ふわりふわりと全国に広がって、今では2年に1度「アジア太平洋わたぼうし音楽祭」も開かれているのです。この日も台湾からゲストを迎え、1年に1度の、そこにいるみんなでつくる「祭」としての音楽祭を一緒に楽しませて頂きました。3時間に及ぶステージもあっという間。障がいを持つ人の詩に曲をつけるという、当時誰もが思いつかなかった「つながり方」そのものが共感を呼ぶ様々なメッセージとなって、わたぼうしのように飛んでいった。それが大きな実を結んでいるステージでした。 〇春のレポートはこちら→
2014/09/01
 8月の終わりに、コネクトネットのメンバーでもある作曲家の宮内康乃さん(つむぎね主宰)、彼女の新作声明を演奏する真言宗の斎藤説成さん、中学生女子1名というユニークな組み合わせで、相模原市緑区にある藤野に出かけました。...

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