JIKE STUDIOで開催中のミロコマチコ『まぜこぜけはい』展特別企画として、コネクトでもおなじみの「カプカプ祭」が開催されました。この地域作業所カプカプではミロコさんと新井英夫さんのワークショップが5年ほど前から隔月で展開されています。ササマユウコも昨年春に新井さんのWSを取材したことをきっかけにサウンドスケープ・デザインの視点で音を担当しています。
この日はミロコさんとカプカプーズによるライブペインティングに合わせて、9月の「カプカプまつり」で披露された「八木節スリラー」を軸に、絵とダンスと音がひとつになった1時間の即興セッションが繰り広げられました。カプカプーズが創る音の森、生きもののような絵具、そして身体の音楽。会場に足を運んだ子どもを含む60名近いお客様もカプカプーズと一緒に、最後は歌って踊って「祭り」を楽しみました。それは「障害とアート」という言葉の枠組みが小さく感じられるような、誰にとっても素敵なエネルギーに満ちた場だったと思います。この5年間で積み重ねられた信頼関係はもちろんですが、非言語アートだからこそ可能になるコミュニケーション、そして人間本来の「つながり方」をあらためて実感するひと時でした。ラスコーの洞窟壁画もきっとこうやって、音や踊りがついたに違いないと「芸術の起源」にもふと思いを馳せるひとときでした。
また第2部トークショーでは、所長・鈴木さんによるカプカプーズの日常紹介、ミロコさん×新井さんによる5年間のふり返りなど、福祉を越えて「よりよく生きる極意」のような楽しいお話を伺うことができました。(ササマユウコ記)
※ミロコマチコ展は25日まで