【ご案内】日本音楽即興学会ジャーナルvol.8が発行されました。この学会は「即興」をテーマに、創作、音楽療法、音楽教育、サウンドスケープ、ガジェット等さまざまな分野が交錯するユニークな存在です。ジャーナルも学術的な査読論文のほか、査読なしの書評やエッセイ、音楽教育やコンサートの実践報告など「即興」をテーマにした知見を自由に発表できる雰囲気が魅力です。この「即興カフェ」では第8回に助成もいただきました。
今回は昨年夏の自らのコロナ療養中に、2020年からの個人活動の記録(エッセイ)をまとめて掲載して頂きました。「即興」という力は時代の変化にどのように響き合うか。そもそも自分はなぜ「即興」を学び、考えてきたのか。緊急事態宣言が長引き先が見通せない中で、変化を恐れるのではなく一期一会の「即興音楽」のように時間を過ごしていましたが、通り過ぎてしまうとあっという間に日常に戻り、忘れてしまう感覚だとも思いました。
だからこそ、生きることを文字にして記録する大切さにも思いを馳せました。それは「なぜ即興音楽なのか」という問いに対する、ひとつの答えでもあります。特に現在進行性の難病と向き合っている新井英夫さんを始め、活動にご参加頂いたアーティストや研究者の皆さま、学会の皆さま、ありがとうございました。
密度の濃い時間でした。
(ササマユウコ)